計画の大切さは何度も書きました。夢は実現する、それがスタートでした。
思い描いた以上にはなりません。トップで企業は決まってしまいます。トップが思っている
世界が実現範囲です。計画は達成に向けてのプロセスになります。どの企業も何らかの計画
を持っています。融資を全く受けずに経営しているところは少ないです。金融に対して毎年
事業予測であったり、計画であったりを提示しなければなりません。この計画と言う対象も
捉え方が随分変わってきました。昔はそれこそ絵に書いたような計画が書かれていたのです。
短期計画1年でしょうか、中期計画は5年でしょうか、長期計画は10年単位でしょうか。
そのようなスパンで見る時代がありました。経営計画書(私も作るお手伝いをして
いました)は物件開発ともなると数十年先まで書かれていました。その前提は高度成長に
あったように思います。経済や景気が止まる、発展がストップするなど誰も思わなかった
S時代のことです。計画も必ず右肩上がりのものです。皆さんも計画で途中実績下降する
ようなもの見られたことありますか。全て成長路線を描くものでした。時代が変わり、
予測すら立たない現状があります。各種予測がいくつも発表されますがほぼ当たったためし
がありません。それ程予測することが難しくなったと考えられます。実際何年先まで予測
出来ますか。1年までではないでしょうか。5年も先は上透明です。読めないのです。
となると計画に年数も変わる状況になったのです。短期計画は3ヶ月~6ヶ月、中期計画が1年、
長期計画は3年と言う感覚です。長期計画は夢を書く程度になります。
営業所全県に出している、商品を全国に伝えたい、人が育っている会社でありたい・・・
程度の話が長期です。トップの一番の仕事はこれら方針を提示することです。
細かな数字ではなく、方向性の指示です。会社をこうすると明言することがトップの仕事、
その方針に基づき取り巻き(役員)が具体化のストーリーを固めていく、これが事業計画です。
思いの具体化が全てです。他に発表する場合には論拠を示さなければいけませんから、
予測のデータを固める必要はあります。事業は瞬間の勝負です。短期が異常に短いと感じ
られる方もいるでしょうが、短期決戦なのです。私は会社が変わる時は3ヶ月だと時間軸
を設定しています。瞬間に変えられなければ実際成果など上がりません。経験的なことに
なりますが、徐々に改善し改革することはありません。何かを変えようとするとポイント
は3ヶ月です。1年計画もそのように捉えると十分過ぎる程の時間と言えます。企業が倊々
で発展する事実はここにありあます。徐々に伸びるのはその会社の枠組みがそのように
させているだけです。成長は一気にきます。弾ける瞬間があり、一瞬に立っている場所が
変わるのです。そのような計画をまた見ることがありません。発展のイメージがこびり
付いてしまっているからです。実態を実感している経営者ならばそのことは理解出来るはずです。
ここに書いた内容を踏まえて計画を煮詰めていくことです。従来の絵に描いたような
昨年対比数%アップをし続ける計画などナンセンスなものはないのです。実態を
しっかり見つめ、実態に即した本音の計画が書けるかにかかっています。
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