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特別寄稿

ラテン語で「手」のことを「マヌス」と言います。
マナーはこのマヌスを語源としますので、切っても切り離せないものが「手」なのです。

以前「目」の表情について書かせていただきましたが、「目は口ほどに物を言う」以上に、「手」は多彩な表現を可能にします。特に、「手を組む」「手をやく」などの慣用句にも見られるように、人と人とのつながりを表現するコミュニケーションの代表格でもあります。

「握手」がその象徴です。
その昔、武器を隠し持っていないことを示すために利き手を差し出したのが握手の始まりだと言われています。現在は初対面の緊張をほぐすための挨拶のひとつとして行われています。
また、「手」の動きをみるとその人の鍛練の度合いがわかります。
西洋料理のナイフ・フォークの持ち方や使い方、口元への運び方…など、これらは誰かに教えられるか、常に真似ることの出来る環境が必要です。ほかに、日本でのお箸の使い方、お茶碗の持ち方、鉛筆の持ち方、お金の扱い方などなど。美しさにはかたちがあり、手順があり、根気が必要、時間がかかるのです。

たとえば、名刺を扱う時、指先まで神経が行き届いているでしょうか。
開いたままではありませんか?
からだの端々まで整えられている人は、地道な努力を惜しまない、知的で素敵な人だと思います。 このように小さいこと、簡単なことほど後回しになり、なかなか即実行出来ない人が多く、残念です。
けれども、手は実によく見られています。

この手に「日常」が現われることを知っていただき、核となる「意識」を顧みつつ整えていく必要があるのではないでしょうか。
Chisato Fujii

筆者 : 藤井千里/プロフィール
  • 全日本空輸(株)入社 キャビンアテンダントとして勤務
  • 航空会社受験予備校講師を経験
  • 2001年「和顔サービスCOMPANY」(現.株式会社和顔)を設立
  • SAMURAI塾2008年1月セミナー「第一印象10秒戦略」講師
  • 2008年2月 SAMURAIグループ 専任アドバイザー就任

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