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特別寄稿

「おめでとう」「今年もよろしく」・・・新年ならではの挨拶があちらこちらで聞こえてきます。

挨拶は「一挨一拶(いちあいいちさつ)」という禅宗の問答に由来します。 「挨」には「押す・背をたたく」、「拶」には「迫る・押し付ける」という意味があり、どちらも「せまる」や「押す」の意味を含んでいます。やがて時候の言葉を取り交わすなど徐々に日常生活にも用いられるようになり、「一挨一拶」から「挨拶」へと略され、現在のようにおじぎや受け答えに対しても用いられるようになったと言われています。

バスやタクシーを降りる際「ありがとうございました」と声をかけても運転手さんが無言の時があり、寂しく感じることがあります。
また…、近所の女の子が家の前を歩いていたので名前は知らなかったけれど「おかえりなさい」と声をかけたら、恥ずかしそうににっこり会釈を返してくれ、何となく嬉しくなりました。
また…、ごみを出す朝、隣のおばあさんにお会いし「寒いですね〜」と声をかけると「寒おすな〜」と京都らしい返答が…。ほっこり温まる瞬間です。

もしあなたが挨拶をされたら、気の利いた言葉を返そうとあせる必要はありません。笑顔だけでも十分、ちょっとしたことをお返しするだけでいいのです。 近づきたい人、ちょっと苦手な人…様々な人が周りにいると思いますが、今年はぜひ積極的に挨拶をしてみませんか?きっと何かが動き始めると思います。

私はこれを「1秒の贈り物」と呼んでいます。
厳しい経済状況で暗い話題が多い昨今こそ、この小さな贈り物が大切になってくると思います。
「私は何も出来ない…」「そんな余裕はない…」そのように思いこんでいる方も多いことでしょう。
けれども、いつでも何度でも私たちは「贈り主」になることが出来ることを知っていただきたいのです。

「一年の計は元旦にあり」と言いますが、その前にいったい自分がどのようなものを人々に贈っているのか、振り返る時間を持つことが大切ではないでしょうか。人々に歓迎されないものを知らず知らずに贈っているかもしれません。 無意識に無智・無益なことをするのではなく、意識的に良い物を贈るよう変えていきませんか?
これは私が自分に言い聞かせていることでもあります。
この一年が、皆様にとって良い年となりますよう願っています。
Chisato Fujii



筆者 : 藤井千里/プロフィール
  • 全日本空輸(株)入社 キャビンアテンダントとして勤務
  • 航空会社受験予備校講師を経験
  • 2001年「和顔サービスCOMPANY」(現.株式会社和顔)を設立
  • SAMURAI塾2008年1月セミナー「第一印象10秒戦略」講師
  • 2008年2月 SAMURAIグループ 専任アドバイザー就任

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