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各業界の専門家によるコラムを掲載していきます。
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特別寄稿

「最近嬉しかった出来事は何ですか?」
あるところで、誰かがそんな質問を受けました。
…う〜ん…そう言えば…。私は、とても嬉しい経験をしたことを思い出しました。
ある時、色んな年齢層が集う場があり、皆で近況報告をしていたのですが、私は最近とても疲れている、という話をしました。
やがて会はお開きとなり、各々が帰り始めたころ、ひとりの女子大生が私のところへ近づいてきて、「藤井さん、私…肩をお揉みします。」と、言ってくれたのです。
「…え?」 私は、女の子の予想を超えた言葉に、少しぽかんとしていると、「母にも疲れた時には、肩をもんであげるんです。」少しはにかんだ笑顔を見せながらそう話してくれました。

「なんて、優しい人…」
それに、母親ほど年上の私に声をかけるのは、結構勇気が要ったと思うのですが、彼女の素直さ、純真さに、最近出会ったことのない感動を覚え、ドキッとしました。
  ストレスで心身が濁り切っていた私は、その清らかさに、正直どぎまぎしてしまいました。 そして、思いやりが直球で届けられ、テクニックやスキルについて語っている自分が色あせて思えました。でも、すぐに嬉しさに変わり、すっかり気分が軽やかに…。

「優しさ」「清さ」は眩しく、力がありました。優しい経験は人を優しくすることを実感しました。

「嬉しい体験」、「感動した思い出」は、私たちを疲労や落胆から救ってくれます。小さなことでいいのです。 自分が体験した喜びは、感謝を思い起こさせ、そのときに必要な気づきを与えてくれます。喜びを数え、蓄えるのも力です。
さあ、今…思い起こしてみてください。

「あなたの嬉しいエピソードは何ですか?」

Chisato Fujii



筆者 : 藤井千里/プロフィール
  • 全日本空輸(株)入社 キャビンアテンダントとして勤務
  • 航空会社受験予備校講師を経験
  • 2001年「和顔サービスCOMPANY」(現.株式会社和顔)を設立
  • SAMURAI塾2008年1月セミナー「第一印象10秒戦略」講師
  • 2008年2月 SAMURAIグループ 専任アドバイザー就任


                                                                                                                                      
『マナーを楽しむ』バックナンバー
第1回(2008年2月)「美しい動き」 第2回(2008年3月)「立ち方」
第3回(2008年4月)「やわらかな目」 第4回(2008年5月)「あいさつ」
第5回(2008年6月)「思いと実行」 第6回(2008年7月)「タブーその1」
第7回(2008年8月)「タブーその2」 第8回(2008年9月)「手」
第9回(2008年10月)「プロトコール・序章」 第10回(2008年11月)「レディーファースト」
第11回(2008年12月)「食事について」 第12回(2009年1月)「1秒の贈り物」
第13回(2009年2月)「ありがとう」 第14回(2009年3月)「嗅覚〜香り」
第15回(2009年4月)「第一印象のこと @意識」 第16回(2009年5月)「くせ」
第17回(2009年6月)「ハンカチーフ」 第18回(2009年7月)「笑顔」
第19回(2009年8月)「準備力」
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