SAMURAIグループは、企業のトータルマネジメントサービスを行います。
各業界の専門家によるコラムを掲載していきます。
株式会社SAMURAI TOP 会社概要 アクセス 事業コンセプト 業務内容 採用情報 リンク お問合せ

特別寄稿

秋も深まり、店先には目にも美味しいものがたくさん並び、私たちの食欲をそそります。
先日、ご近所の方から「むかごご飯」をいただきました。「むかご」とは山芋の葉の付け根に出来る大豆くらいの球芽です。 小さいけれど粘りがあり、旨味ある野菜です。懐かしい秋の味に、すっかり満たされました。

さて、「食べる」という行為に、わたしたちはもっと注目すべきではないかと、あらためて感じることがありましたので、お話したいと思います。
まず、素敵な話から…。

レストランでランチをしている時、どこからか可愛らしい声が聞こえてきました。よく聞くと、それは食前のお祈りでした。 若いお母さんとまだ2歳くらいの小さな男の子が二人で手を組み重ねながら、お母さんはゆっくりと、男の子はお母さんに合わせるように、祈っていました。 すぐにでも食べたくなるような美味しそうな食事を前にしながらも、静まるひと息の時間を持つことが出来るこの親子は、なんて素晴らしいのだろうと、感動しました。 こんな素敵な光景を目にすることが出来、思い出しただけでも幸せになります。
そして、もう一つ…。あるカフェでひとりの女子大学生を垣間見た時のことです。 私はその学生のことを少し知っていました、超氷河期と言われる就職難のこの時代に、一流企業から内定をもらった優秀な学生でした。

けれども、残念ながらその食べ方はかなり見苦しいものでした。
前にも述べましたが、「食べる」という行為にはその人の日常がはっきりと表れます。女子学生の前に鏡を置いてあげたかったです。

一般的に食事マナーといえば、ナイフフォークの使い方や、魚の骨の取り方等々を心配する人が多いですが、マナーの真理は違います。
「食べる」ことが、生理的欲求を満たすだけの行為では、ちょっと残念です。 視覚的にも聴覚的にも善良なふるまいへと高めるために…、そして、そこにいる人々がともに喜び、楽しむために…。ぜひ、マナーを加えてみませんか。
食欲の秋が感謝の秋へと深まることでしょう。

Chisato Fujii



筆者 : 藤井千里/プロフィール
  • 全日本空輸(株)入社 キャビンアテンダントとして勤務
  • 航空会社受験予備校講師を経験
  • 2001年「和顔サービスCOMPANY」(現.株式会社和顔)を設立
  • SAMURAI塾2008年1月セミナー「第一印象10秒戦略」講師
  • 2008年2月 SAMURAIグループ 専任アドバイザー就任


                                                                                                                                                                                   
『マナーを楽しむ』バックナンバー
第1回(2008年2月)「美しい動き」 第2回(2008年3月)「立ち方」
第3回(2008年4月)「やわらかな目」 第4回(2008年5月)「あいさつ」
第5回(2008年6月)「思いと実行」 第6回(2008年7月)「タブーその1」
第7回(2008年8月)「タブーその2」 第8回(2008年9月)「手」
第9回(2008年10月)「プロトコール・序章」 第10回(2008年11月)「レディーファースト」
第11回(2008年12月)「食事について」 第12回(2009年1月)「1秒の贈り物」
第13回(2009年2月)「ありがとう」 第14回(2009年3月)「嗅覚〜香り」
第15回(2009年4月)「第一印象のこと @意識」 第16回(2009年5月)「くせ」
第17回(2009年6月)「ハンカチーフ」 第18回(2009年7月)「笑顔」
第19回(2009年8月)「準備力」 第20回(2009年9月)「優しい体験」
第21回(2009年10月)「声」
←TOPへ戻る