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特別寄稿

最近素敵なものをいただきました。
それは、美しい和紙に優雅に包まれていました。セロハンテープもノリも一切使わず、水引ですっきりと結ばれていました。
私は常々、第一印象の大切さをお伝えしているのですが、これは何にでも言えることですね。お料理もそうですし、お店の第一印象も重要です。
そういう面からいっても、今回の贈り物はGood impression!
また、ノリづけをされていないということは、開けるときのストレスがなく、その様はスムーズで静か…美しいことに気付きました。 バリバリとがさつな音は一切ありません。そして、最後には一枚の面と一本の線になりました…。

何て素晴らしい…(今までにも経験があるのですが)年齢のせいでしょうか…あらためて昔の人の美意識の高さ、日本文化の奥深さに感激しました。

そして…ふと、着物を思い出しました。
私は趣味で洋裁をするのですが、洋服は立体、体を入れるのですが、着物は平面、体を包みます。洋服と着物の着脱を比べてみてください。 着物の方がなめらかで、動きが美しいと思いませんか?
袋に入れる、箱に入れる…デザイン性の高いものも多くそれはそれで素晴らしいと思うのですが、「包む」威力に新鮮な感動を覚えました。

不況の時代、包装も簡素化が主流の今だからこそ、この丁寧な贈り物がまぶしく見えたのでしょうか…。
いいえ…。物を大切にしている人の心が包まれている…、そこに魅せられたのだと思います。
リサイクルするのは当たり前、再利用しやすいように使っていく、先人達の知恵に包まれ、今更ながら目からうろこの経験でした。
私も見習って最後の最後まで大切に使わせていただきたいと思います。

Chisato Fujii



筆者 : 藤井千里/プロフィール
  • 全日本空輸(株)入社 キャビンアテンダントとして勤務
  • 航空会社受験予備校講師を経験
  • 2001年「和顔サービスCOMPANY」(現.株式会社和顔)を設立
  • SAMURAI塾2008年1月セミナー「第一印象10秒戦略」講師
  • 2008年2月 SAMURAIグループ 専任アドバイザー就任


                                                                                                                                                                                                                            
『マナーを楽しむ』バックナンバー
第1回(2008年2月)「美しい動き」 第2回(2008年3月)「立ち方」
第3回(2008年4月)「やわらかな目」 第4回(2008年5月)「あいさつ」
第5回(2008年6月)「思いと実行」 第6回(2008年7月)「タブーその1」
第7回(2008年8月)「タブーその2」 第8回(2008年9月)「手」
第9回(2008年10月)「プロトコール・序章」 第10回(2008年11月)「レディーファースト」
第11回(2008年12月)「食事について」 第12回(2009年1月)「1秒の贈り物」
第13回(2009年2月)「ありがとう」 第14回(2009年3月)「嗅覚〜香り」
第15回(2009年4月)「第一印象のこと @意識」 第16回(2009年5月)「くせ」
第17回(2009年6月)「ハンカチーフ」 第18回(2009年7月)「笑顔」
第19回(2009年8月)「準備力」 第20回(2009年9月)「優しい体験」
第21回(2009年10月)「声」 第22回(2009年11月)「食べる行為について」
第23回(2009年12月)「調和の時間」 第24回(2010年1月)「希望」
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